独立記念日前夜のあの一声:メキシコの独立記念日とラテンアメリカのお守り

2026年9月15日の深夜、メキシコシティで働く友人から音声メッセージが届いた。背景は人の声でいっぱいだった。彼は言った。「大統領が鐘を鳴らすよ」。独立記念日の前夜である。新華社の9月16日の写真報道によれば、現地の独立記念日の式典はすでに幕を開けていた。

1810年9月16日の未明、神父ミゲル・イダルゴがドローレス村で教会の鐘を鳴らし、のちに「ドローレスの叫び(多洛雷斯呼声)」と呼ばれる言葉を叫んだ。メキシコの独立運動はそこから始まる。二百数十年ののち、この動作は毎年一度繰り返される。9月15日の深夜、大統領がメキシコシティの国立宮殿のバルコニーで鐘を鳴らし、叫ぶ。9月16日の日中は軍事パレードで、現地の法定休日でもある。

バルコニーから響くあの一声よりも、私はその夜、ふつうの人たちが手に何を着けているかのほうが気になった。

メキシコやラテンアメリカの多くの地域では、子どもの手首に「鹿の目」(ojo de venado)が結ばれる。マメ科植物の種で、真ん中に目のような模様の輪がある。民間では、これを「邪視」(mal de ojo)除けに使うという。じろじろ見られたり、褒められすぎたりすると、よくないものが「つく」ことがあり、目のかたちをしたものを一つ身に着けて返せば防げる、という考え方だ。現地のメディアはさらに細かい決まりも書いていた。この種がひとりでに割れたり落ちたりしたら、年寄りは「お前の代わりに一度受け止めてくれた」と言い、決まりに従って土に埋めるか、流れ水に流すのだという。

鐘を一つ鳴らすこと、種を一つ結ぶこと。その背後にあるのは、実は同じ動作だ——不確かななかで手がかりを一つ見つけて、この一夜を乗り切るために。

手がかりは人それぞれだ。ある人は一粒の種に頼り、ある人は問題を一つずつ書き出し、自分の状況を丁寧に見直すことに頼る。占卜迷指がやっているのは後者のほうだ。悩みを書き出せば、合った方法を提案し、盤を起こし、読み解き、書き出して、結果を見ながらゆっくり考えることができる。あの種を結んでくれるわけではない。

出典

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